ABU Ambassadeur 5001C

ABU Ambassadeur 5001C について

このリールは、ABU Ambassadeur シリーズ初の左ハンドルモデルととして登場。
製造開始は1972年。別に写真を掲げた当初のシリーズの最終は1981年だったようです。また、このリールが製造中止になって2-3年後だったと思いますが Ambassadeur 6001C と共に 5001C が再登場してきました。ですが、これはモデルナンバーこそ同一でしたが、中身は全くの別物で残念ながら私達が求めていたものではありませんでした。
当時カタログ表示されていたスペックは、重さが315グラム・ギヤ比が1:3.5・糸巻量が0.30mmで220m/0.35mmで 170m/0.40mmで130m です。上のとおり、初期のシリーズはおよそ10年間製造販売されました。その間には、外装・内部共にいくつもの改良(?)・部品の変更などがありました。

製造時期別の特徴など

1972年5月 6月

1972年のモデルの特徴は、初期(057200 067200)の物は足の裏がポツポツが無くてツルツルであること。同じくスプール回転の調整用キャップノブもポツポツが無くてツルツルです。その他にはドラッグノブが銀色で小型のカバー無しである(アメリカ仕様)こと あたりでしょうか。

1972~1975年

1972年製から1975年製辺りまでは、ドラッグノブのサイズ、ハンドル形状、サイドプレートをとめる3つのネジの形状、レベルワインダーの形状等に細かい変更が見られますが、その他に大きな変更は無さそうです。

1976~1978年

1976年製から1978年製までは私の手元には実物が一つもありませんでした。実は、この頃は、2500C の登場によってそちらの方に走り、5001C まで購入できなかった為にここに空白ができてしまいいました。
でも、サイズ面での手頃さは 2500C は素晴らしかったのですが、やはり私には左ハンドルの方が性にあっていたようでしたので、1979年頃からまた 5001C を購入しました。
当時購入した2500Cはと言えば、この10年くらいの間に全て売却してしまいました。

1979年

1979年製は外見だけ見るとドラッグノブの形状等わずかな変更のようですが、内部も少々変更を受けていたようでした。

1980年

1980年になると、ロゴ・モデルナンバーの表示が変更になります。

1981年

1981年には、さらにサイドプレートの形状までもが変更され、最終モデルとなりました。
年度別モデルの写真はこちらから  
Foot Number 一覧表はこちらから  
そしてこの数年後、新しいシリーズの 5001C / 6001C が登場しましたが、これは全くの別物でした。例えば、ドラッグの回転方向が逆転してしまったことや、ラインが出ていく時のクリック音がなくなってしまったこと。そして、材質(見た目でも明らかに色が違いました)など・・・。中でも私にとっては操作面でドラッグの回転方向が変わってしまったことが最も問題でした。そのため、一台として購入することはありませんでした。

5001C に波形プレートモデルはあるのでしょうか?

この件については、これまでに非常に多くのお問い合わせを頂きました。実を言うと、私たちも昔のガルシアのカタログで写真だけは見たことがありますが、その時にはどうも他のモデル(ありていに言ってしまうと 5000C です)の写真を裏焼きしただけのように思ってしまいました。というのは、その写真の 5001C のハンドルが私たちの全く見たことの無いものであったためです。それは、いわゆる小型のツインノブハンドルだったのですが 5000C のハンドルを忠実に 5001C の為に「反転」した物でした。私達の手元にある 5001C では 5000C と全く同じハンドルが付いた物しかなく、5001C の為に作られた「反転」ツインノブの物は一つとしてありません。
一方で、これまでに「以前は持っていたことがある」という話を幾度となく聞いたことがあるのも事実です。でも、どういうわけかその方々のどなたも1枚の写真も残していらっしゃらなかったのです。そのため、そのお話の真偽についても全く判らずじまいであり、これも勘違いなのではないかなと思っています。そんなわけで今のところは実際にはないんじゃないか???と考えざるをえない状況です。
仮に本当にあるとすると、フットナンバー「047200」以前ということになるのでしょうか。同じ製造ロットの途中で極一部だけ「山形」ではなく「波形」にするとも思えませんから。もし、どなたかお持ちでしたら情報をください。よろしくお願い致します。

ご指摘頂いている通り、かつて(2000年頃だったでしょうか?)、私達のHPで 波形の左ハンドル を掲載していたのは確かです。しかし、ご覧になった方はお分かりでしょうが 5001C ではありません。同時に掲載していたデラックスモデルも 5001C De Luxe ではありません。いずれも他のモデルナンバーが刻印されています。よって、5001C の波形ということはできないのです。フットナンバーも特殊なものです。
古いブログが見えないので、ここに簡潔にまとめておきます。

世界で最初に 5001C が販売されたのはどこなのでしょうか?

どうしてこんなことを言うかと言うと、懇意にしていたえびすの特約店さんのご主人が「5001Cは日本からの発案で出来たリールだ」と言っていたことに始まります。それで昔から気になっていました。
現在、私達の手元に残っている外箱は4種類です。Garcia ブランドの1972年モデルのもの。今から思えば並行輸入品だったのでしょうか?もうわかりません。その次の物はエビス経由の1972年、1973年、 1975年モデルのもの。これら4つは、黒い皮革(合成?)ケース付きの物です。このうちエビスの1972年及び1973年のものは1970年代後半に某所の船宿にあった物を購入したものでした。別の1973年と1975年のものは懇意にして頂いていたエビスの特約店さんで購入した物です。次は、1979 年の ABU のもの。これは並行輸入物で、購入したのは湘南のとある船宿でした。この当時に並行輸入物は大変珍しかったと思います。ちなみに価格はエビスの定価31000 円を基準にしていましたが、2割引して頂いた領収証が残っています。その次は1979年、1980年、1981年のエビス経由の Garcia ネーム入りの黒い箱です。但し、多くの箱で Garcia の記載は「For Tight Lines」というシールで隠されています。また、この当時のエビス経由のものには「日本釣具製造組合」のシールも貼られていました。
なお、ここでエビス経由のものについて、少々補足しておきます。
私達の知る限り、赤いエビスのシールの貼ってある1975年型までのモデルには、日本語の説明書は入っていません。含まれていたのは、黒い皮(合成?)ケース、レンチ、エコノマイザ、オイルボトル、スペアパーツセット、冊子1冊だけでした。1979年以降の型では、エビス名のあるリール袋、レンチ、エコノマイザ、遠心力ブレーキ、ブルーカード、登録はがき、冊子2冊(含む日本語)といったところです。登録はがきを送ると最初の頃は「キーホルダー」が送られてきましたが、後にキーホルダーから、裏がシールになったプラスティックのプレートに変わりました。
良く聞かれることですが、青いシールとブルーカードとEFシールは同じ頃に開始されたはずです。概ね1978年前後だったように記憶していますが、確実ではありません。ですので、基本的にはこの時期以降のモデルにしかこれらは存在しないはずです。ただし、エビスの特約店さんなど、直接、エビスの関係者が立ち寄るお店で、旧いモデルが残っていた時に、改めてブルーカード等を添付したものがあります。私も懇意にしていたお店に残っていた「ABU 444A」と「ABU 333」を購入するときに添付していただきましたので確かです。
上のとおり、初期のものを購入していた特約店さんのご主人によると「この左ハンドルモデルは日本からの意見で開発された物なんだよ」という話でした。そして、「プロト?」を譲っていただきました。これが確かだとすると日本が最初かも知れないとも思えますが・・・この点、ご存知の方はいらっしゃいますでしょうか。確かに、このモデルの製造当初から正規輸入代理店経由で日本に輸入されていたのは間違いなさそうなのですが・・・

モデル「057200」の部品図はあるのかな?

最後に、手元に数台ありますので 057200 が存在するのは確かです。しかし、当のそのモデルの箱に入っていた部品図は 5000C のものに「左ハンドルの 5001C 用である」というシールが貼られたもの若しくは 067200 のものでした。このモデルはイレギュラーだったのでしょうか?それとも 057200 用の部品図は存在するのでしょうか?この点についてもご存知の方、ご一報頂けたら嬉しいです。

PROTO? について

このリールの存在が、上の問題に疑問を感じたきっかけとなりました。
このリールは、「この左ハンドルモデルは日本からの意見で開発された物なんだよ」という話をしてくれた特約店さんで譲り受けたものです。これには「2桁」のシリアル番号が刻印されています。私の手元にきた後にエビスのサービス担当さんが分解された際には「明らかに部品が違う」と話して下さいました。但し、スプールはオリジナルかどうかは不明です。5000C の初期のものと同様のもののように見えますが、だとすると 1972年 にわざわざこのようなものが取り付けられるとは考えにくいでしょう。もちろん、これ自体が製造時のオリジナルの状態かどうかも?ですが・・・
その他、このリールに見られる特徴は、山形リムですが少々山の形状が違うようにも感じます。また、ドラッグノブは大径の丸型ですが黒色です。ハンドルは左ハンドル専用のひねり付のハンドルノブがついたカウンターバランスタイプ。初期型のヨーロッパ・日本仕様に見られるハンドルと同じです。モデルナンバーシールはありません。見る限りでは付けられていた痕跡さえありません。
というわけで、実はほとんどわけがわからないリールです。

アンバサダー5001C のハンドルについて

これまでも私達のHPでは、ABU 500 シリーズと共に、この Ambassadeur 5001C が主な内容となっていましたが、5001C については、複数の方から「ハンドル及びスタードラッグ」についてのお問い合わせを戴きましたので、ここで整理してみます。

ハンドルの形状は、大きく分けて3タイプあります。

  • 1つ目は「スモールツインノブタイプ」
  • 2つ目は「シングルノブタイプ」
  • 3つ目は「パワーハンドルタイプ」

「スモールツインノブタイプ」には、2種類のノブがあり、1つは「マーブルタイプ」 もう1つは「パールタイプ」です。
「シングルノブタイプ」には、2種類のノブ、2種類の形状のバランス、4種類の形状のシャフト の組み合わせが存在します。
「パワーハンドルタイプ」は、1種類のみでしょう。

スタードラッグの形状は、5タイプ。

  • 1つ目は「5本小径シルバー丸頭タイプ」
  • 2つ目は「5本大径黒丸頭タイプ(プロトタイプのみ)」
  • 3つ目は「5本大径シルバー丸頭タイプ」
  • 4つ目は「5本シルバー角頭タイプ」
  • 5つ目は「4本シルバー角頭タイプ」

これらハンドルとスタードラッグの組み合わせは年度毎に変更されますが、確かなことは「スモールツインノブタイプ」には「5本小径シルバー丸頭タイプ」、「シングルノブタイプ」及び「パワーハンドルタイプ」には「大径」のスタードラッグが組み合わされたことです。
そして、前記の「お問い合わせ」の多くが「5本小径シルバー丸頭タイプ」のスタードラッグと「右ハンドル専用の捻りの付いたノブ付きのシングルタイプ」ハンドルの組み合わせについてでした。

私達の知る限り「5本小径シルバー丸頭タイプ」のスタードラッグが装着された 5001C は「1972年モデル」から「1975年モデル」までです。そして、これらは全て「ガルシア」マーク付きの箱に入っていたもので、「スモールツインノブタイプ」が装着されていました。他方で「5001C 専用の左ハンドル用に捻りの付いたノブ付きのシングルタイプ」ハンドルが装着された 5001C は「1972年モデル」から「1973年後半」までのモデルに見られ、これらは「5本大径シルバー丸頭タイプ」のスタードラッグが装着されていました。そしてこちらは全て「ガルシア」マーク無しの箱に入っていたものです。双方共に「中の本体」と「外箱のイラスト」は一致しています。
ちょっと横道にそれますが、この当時「ガルシア」マーク付きは「アメリカ専用モデル」でしたので、アメリカでのみ購入できたものですが、エビスフィッシングでも一部取り扱っていたようです。上記の「ガルシア」マーク付きは全て国内で購入したものですが、このうち「1973年モデル」には「赤い ABU エビス のシール」が残っています。これと同様の事態は「1979年モデル」でも存在します。「ガルシアマーク付きのパワーハンドル付きの 5001C」と「ガルシアマーク無しのシングルノブハンドルの 5001C」どちらにも「青い ABU エビス のシール」が貼ってあります。5001C の他にも同様のことはあるようですし、「ガルシア」のみのモデルが日本で売られたこともあるようです。
元に戻りますが、「お問い合わせ内容」のうち「右ハンドル専用の捻りの付いたノブ付きのシングルタイプ」が付いていること自体が疑わしいと思います。前述のとおり、1972年には「5001C 用の捻りハンドル」は存在していたにもかかわらず、あえて逆のものをつける必然性は全く無いわけです。さらに「小径」ドラッグには「ツインノブ」ハンドルが付いているという原則にも合いません。考えられるのは、「5001C 用の捻りハンドル」が無かったアメリカで、同様に「スモールツインノブタイプ」で販売されていた 5000C のオプションで用意されていた「右ハンドル専用の捻りの付いたノブ付きのシングルタイプ」ハンドルを装着したことくらいでしょうか。つまり、上記のような組み合わせは本来的には「オリジナルではない」ということになりそうです。ただし、純正部品であることからしたら「オリジナルである」といっても良いように思います。私たちは使いやすいように改良などもしますので、オリジナルにはこだわりません。むしろ正しく動作することこそが重要と思います。

複数所有しているワケ

以前よりメールで、「なぜ、こんなに同じものばかり持ってるのですか?」とよく聞かれますが、当時は沢山買えば(使えば)うまくなるような感じがしていたものと思います。また、他に左ハンドルの選択肢がなかった。さらに言えば、私の場合は一度気に入ったものにはとことん行ってしまうために、5001Cにしろその他のモデルにしろ同じようなものだけが手元に残ってしまう結果となったようです。ちなみに、腕が上がったかどうかは定かではありません・・・