ABU Cardinal 3 & 4 Class

ABU Cardinal 3 クラス について

アブ カーディナル 3 クラスのリールには、初期の33と後期の3が存在します。
製造された順番は、何故か 33 が先で、3 が後です。単純なイメージでは 3 が先に出ていそうな感じがしますが。そして、33 以前に ABU 333 というモデルが存在していましたが、これは ABU 444(444A) の便利機能?を省いた廉価版のリールで、名前にもカーディナルとついていないようにカーディナルシリーズとは全く別のタイプのリールです。
さてさて、1974年に登場した Cardinal 33 は、インスプールタイプの ABU Cardinl シリーズで最も小型のモデルです。それまで、私自身は ABU 505 でほとんど全ての釣りをこなしていましたが、超小型のこのモデルがとても魅力的に見えたため登場「即」入手してしまいました。
小さいけれどもきっちりとしていて、とても滑らかで、当時のウルトラライトクラスのグラス竿にぴったりと合いました。もちろん耐久性も ABU ですから文句なく、何と言っても見てくれが「いい感じ」でした。それ以来、現在も現役で使用中です。スプールがプラスティック製だったのが少々「?」でしたが・・・それ以前に入手していた Cardinal 44X も同様でしたしその後もずーっと同様のスプールで販売されていたので、ABU としては大丈夫・十分ということだったのでしょう。
このリールのスペックは、重さが220グラム・ギヤ比が1:5.1・糸巻量が0.20mmで200m/0.25mmで150m/0.30mmで100m です。
後に Cardinal 3 にモデルチェンジしましたが、スペックも変わらずユーザサイドからはどう見ても色が変わっただけにしか思われません。特に Cardinal 3 の First Model についてはそう感じます。結局、(ほぼ?)このまま1982年頃まで製造は続いたようですが、その間には、外装・内部共にいくつかの改良(?)・部品の変更などがみられます。

製造時期別の特徴など

1974年

1974年の Cardinal 33 は、ベール部分が同時期以前の 44 44X 同様の独特の形状であることが特徴で、これは極初期のモデルのみで変更されてしまったようです。以降は、モデル後期にハンドルノブがいわゆる捻り付きから平型に変更になった程度のようです。

1977年

1977年製の Cardinal 3 の特徴は、モデルネームが Cardinal 33 と同様のプレートに刻まれているタイプであることとベージュのボディカラーがラメが入ったような感じのものになっていることでしょうか。この後のモデルでは Cardinal 33 同様にハンドル部分(但し、こちらはノブではなく軸部分)に変更が加えられた程度みたいです。
このハンドルについては、私達の手元のものでは3種類の Cardinal 3 のハンドルがありました。

  • ABU Cardinal 33 同様の銀色のもの
  • 上の銀色のものと同じ形状で黒色のもの
  • 形状の異なる新たな黒色のもの

また、Cardinal 33/3 時代は、アメリカでは「Garcia」ではなく「Zebco」から販売されていました。こちらも1974年から登場しているようですが、モデルナンバーは 33 ではなく当初より 3 として発売されています。そして本家の Cardinal 33 が Cardinal 3 へモデルチェンジした際には、こちらはモデルナンバーに変更は有りませんでしたが、ボディカラーは本家の変更にあわせてか若干の変更を受けています。

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ABU Cardinal 33 の復刻再生産

ABU Cardinal 33 は、日本では余程受けが良かったのでしょう。 1991年になって復刻再生産されました。この時には製造サイドと販売サイドでいろいろなかけ引きがあったと聞きましたが、私がここで発言すべきではなさそうなのでとりあえず記載しないこととしておきます。
この再生産されたリールですが、外観は1970年代のオリジナルのリールと全く同じように思えたのですが、オリジナルと全く同じ規格で造られたものではなかったようです。しかし、実釣に使ってみた感じはオリジナルを思わせるとても良いものだと感じましたし、今でもそう思っています。ただ、考え方の異なる時代に生まれたものだからなのか、オリジナルに係った人とは違う人達が作ったからなのか理由は分かりませんが、少なからず問題点もありました。
例えば ABU Cardinal は元来ベールを折り畳んで仕舞えるように作られていましたが、この再生産品を同様に仕舞い込んでおいたら、ベールが弱ってしまったのです(もちろんそのせいだけとは断言できませんが・・・)。キャストしてハンドルを回しベールを戻すときに明らかに戻りが悪いのです。この再生産品よりも10年以上も使い込んでいる、私の元にあるオリジナルではこのようなことは起こっていません。実際、再生産品についてはこういった問題点は他にも多々有るようで、多くの方々がインターネット上に情報を発信されていらっしゃいますので、詳しくはそういった情報をご覧頂きたいと思います。ただ、いくつかの部品がオリジナルと完全に互換性が有ることも分かっています。私も手持ちの1台をオリジナルの部品を使って改善しました。必要な部分のみ改善するというのも面白いと思いますので、調べてみてはいかがでしょう???勿論、個人のご判断・責任でお願いします。

ABU Cardinal 33 の再生産・復刻時期について

私達は上に書いたとおり「Cardinal 33」の復刻・再生産の時期について1991年と記載していますが、この点について「1989年」が正しいというご指摘を受けました。
1989年が正しいことは理由を挙げて頂いたわけではありませんので、おっしゃるところの根拠は不明です。
一方、私達が1991年と書いたことには一応の根拠があります。私達の手元には再生産されて市場に出た最初の品物を購入した時の領収書が残っています。この日付は「平成4年3月23日」です。では、1992年だろうと言われそうですが、この領収書のリールは2台目と3台目の2台を購入したときのもので、実際にはその前に1台取得していました。ちなみに領収書のある2台は長い間お世話になっていたエビスの特約店だったお店で購入したものです。
当時、ルアーの生産・販売を行っていた(本業ではありません)ためにちょくちょくある釣具販売店を訪れていました。1台目のリールはここで手に入れました。ここに荷が入ったのはエビスの特約店だったお店よりもかなり早かったのです。正確な記憶ではありませんが、1991年末か1992年の早い時期だったはずです。
確かに、「33が出るよ」という話は、それよりもかなり以前から聞いていましたが、上にも書いたとおりいろいろなお話が出ていたそうです。また、出たら出たで次の問題が生じてしまったとも聞きました。結局、実際にリールを手にしたのは1991年も終わりに近い頃か1992年初めだったはずです。そんなことがはっきり記憶に残っていましたので、ここでは1991年再生産と記載致しました。
最初の1台目を手にした時には、いくつか問題があることもわかりまして、販売店の方と箱をあけて確認したところ、特にパッと見てすぐにわかったのは「ハンドル(銀色のシャフト部分)が捩れて、セットすると斜めについてしまう物」が少なくない割合で入っていたことでした。そのため、私はその場で入荷した全ての33の箱を開けて、問題のない1台を手にしました。なぜここで3台買わなかったかというと、それ以前に先のエビスの特約店だったお店で2台買う約束をしていたためです。
この特約店だったお店のご主人はある時期からアブのリールを積極的に勧めてくれなくなっていたのですが、33が出てとても嬉しそうにしていたのを思い出します。ただ、エビス時代から特約店だったようなお店でも、人気のあった商品の入荷は、数が捌けるお店に比べるとかなり後回しになってしまっていたようでした。そんなぼやきがありました。
日本の国内では、1980年代のアブには本当にいろいろなことがありました。正規輸入品の定価が強烈に高くなる一方で、平行輸入品がじゃんじゃん入って来て、(ルアーを出していた店で値付けの手伝いなどもしたりしましたので覚えていますが)正規品の定価の3分の1とか4分の1の値段で販売されました。実際、販売店にはこれでも十分な利益がありました。いくらメンテナンスサービスがよくても、この価格差ではユーザが正規品を購入するのはなかなか勇気が要ったんじゃないでしょうか。
すこし話が逸れましたが、つまりは私達がここで1991年再生産としたのは、購入時の領収書が残っていたためですので、念のためここに記載しておきます。

復刻再生産モデルのロットナンバー

これは、後に聞いたことですが、私の所有する2台の復刻33には「760301」のロットナンバーの刻印の他には何も刻印されていませんが、後のものには更に刻印された文字があるそうです。ただし、私達の元には、私の所有する2台しか復刻33が残っていませんので詳細は分かりません。ちなみに所有していたうちの1台は、当時、知人にプレゼントしてしまったので現在は2台になっています。そして、うち1台にはオリジナルの3の部品を組み込んで問題に感じた部分を修正してあります。そのうちに写真を掲載できるようにしたいと思いますが、少なくともこの部品は全く加工することなく組み込むことができました。

資料はたいしてありませんので・・・

もう一度書いておきますが、私達は使う目的でここに掲載しているリール等の釣り道具を所有しているだけですので、こういった品物をコレクションされている方が熱心に調べられた事柄とは異なることが多々あるのであろうと思っています。そういう点を一つ一つ争うつもりは毛頭ありません。ここで掲載しているのは、あくまで私達がリアルタイムで経験した事実のみですので、そのような前提でご覧頂きたいと思います。なぜ、それを書いておくのかと疑問でしたら「記録のため」というくらいに思っておいて下さい。本当にその程度のことですので。

ABU Cardinal 4X クラス について

アブ カーディナル 4X クラスには、初期の44Xと後期の4Xが存在します。
私が Cardina 44X に出会ったのは、 Cardinal 33 に出会う以前です。それまでに 44 が存在していたことはもちろん知っていましたが、私はほとんど全ての釣りで ABU 505 を使用していましたので、これと同クラスにあたる Cardinal 44 を購入したことはありませんでした。しかし、44X は初めてのモデルということも手伝い興味が沸いたため、これを販売していた店舗で店員にどういうものか聞いてみたところ、44とはギヤ比が違うという程度の簡単な説明を受けました。それだけでは良くわからなかったので、その場で 44 と 44X 両方のマニュアルを見せてもらい、44X は 44 の快速版であることがわかり、ABU 505 とは大きく違うギヤ比に魅力を感じ結局購入してしまいました。このときの 44X は「44 eXpress」というモデルネームが付いています。現在、手元に残っている 44X の内、1973年製と1974年製がこのタイプです。
その後、このリールは Cardinal 33 同様のプレートタイプのモデルネームに変更され、名称も 44X と記載されるようになりました。この 44X は、モデル途中にボディ色が緑色から茶色に変更され、最終的には 4X へと変遷します。ただ、これについても 33 同様、44 eXpress と 44X と 4X の間でスペックの変更は無いように思いますが・・・