私達のブラックバス釣り

私達のブラックバス釣り

私達は以前(1980年代の初め頃まで)、ルアー・フライはもちろん、餌を使ってのブラックバス釣りも行いました。中でもルアーを使用しての釣りが最も多かったのは間違いありません。しかし、現在はどの方法でもブラックバス釣りを(ほとんど)行っていません。
私達がブラックバス釣りをしなくなった最たる理由は、「釣り人口増加」ということだったんだと思います。
私達の中には既に1970年初めにはどっぷりとはまっていたメンバーもいますし、多くのメンバーは1970年代後半のルアーブームを経験しています。丁度この頃、各釣り雑誌(私は「釣りマガジン」をよく読んでいました。)では「ルアー・フライフィッシング」のコーナーが設けられ面白い形状のブラックバス用のルアーを多数紹介していました。私の読んでいた「釣りマガジン」には別冊でルアー・フライフィッシングの冊子が付属していた時期があったほどでした。
この頃のルアー・フライフィッシングのブーム?以前は、ブラックバスを釣りに行ってボートに乗れずに困るようなことはまず無かったのですが、ルアーの専門店が出来たり、釣具量販店でもルアーやフライのコーナーは大きくとられ、お店によっては独自に並行輸入をして正規ルートでは売られていない物を販売することもありました。そうやってさらにルアーブーム(というよりもブラックバス釣りブームかもしれません)は加熱して行ったようでした。週末に釣り場に着くと「今日はボートなくなっちゃった」と言われるようことが珍しくなくなりました。結局、ボートを諦めて陸から釣りをしたり、それまでは行かなかった湖へ行き先を変更するなどしたものでした。
さらにその後、旧い釣具のブーム?到来。これには、参りました。私達は、今でも別に掲載しているような釣り道具を愛用していますが、当時ももちろんそれらを使用していました。現在は「オークション」等で多数の旧い釣具が販売されており、欲しい人は手に入れることが出来るので、恐らく、にわかには信じがたいと思いますが、釣り場で釣りをしている最中に「○○でそれを売ってくれ」と迫られる始末でした。さらに、行きつけのボート屋さんまでも「それ欲しい人がいるから譲ってやってくれないか」と・・・。実際そんなことが度々あったので、当時の著名な釣り場には行かなくなり、知人の勧めもあって次第にマス釣りに移行して行きました。一人がそうなれば、他の者も同様に変更していくのも違和感がなかったのでしょう。結局、私達皆がマス釣り派に変わってしまいました。
私達は、別にブラックバスが嫌いなわけではありませんし、ブラックバス用のルアーのまるでおもちゃのような形状にもとても惹かれます。現在でも、一部メンバーは当時使用していた物を残してはいるようです。これらは別に掲載しています。
他方で、好ましくないと思う部分もあります。釣りのスタイルの問題であるかもしれませんのであまり触れませんが、現在のような釣り方で楽しいのかな?と感じる部分がとても多いのです。雑誌等の情報源があまりに多く、インターネットの普及で非常に早く伝わるので仕方が無いのかも知れません。以前は、自分で考えることばかりだったように思われてなりません。そして、そんなことが楽しかったような感じがします。

 

ルアーフィッシング

私達がブラックバスを釣りに出かけた先は、完全に「湖」だけでした。「川にもいる(らしい)」と聞いたことがありましたが、出かけることはありませんでした。
当時、私達が使っていた道具は、釣竿は自作(フライロッド改造)、リールはアブ、ルアーはヘドン等々でした。今思えば「何でだろう」と思いますが、当時の釣り雑誌の影響だったんでしょうトップウォータータイプのルアーが非常に多かったように思います。変な話ですが、どの本・どの雑誌を見てみても「トップウォーターが楽しい」「朝まずめ・夕まずめ」とそんな魅力的な響きの言葉が一杯で・・・そうなっちゃいましたね。やっぱり。ですが、ミノーは実際にとても良く釣れました。ですので、多数持っていましたし釣り場にも持って行きました。
ルアー専門のお店が出来始めると、上州屋さん・キャスティングさんなどでもルアーのコーナーが設置されるようになり、町の(比較的)小さな釣具店でもルアーを扱ってくれるようになりました。それはそれでとても助かりました。沢山売ってくれるようになると自然に価格もさがっていきましたし。ただ、そういう小さなお店ではルアーでの釣りをしていた人がいない所もあって、ルアー人口が増えるととりあえず雑誌のとおりの在庫をするだけの店舗が多数ありました。でも、トップウォーターでは「なかなか釣れない」という人も多く、小さなお店では相当数が売れ残ったようでした。私が良く出かけたお店でもものすごい量のヘドンのルアーやホッパーストッパーのルアーを300円程度で投売りしていましたし。それらが今、目が飛び出るような値段で取引されています・・・

 

フライフィッシング

風の影響の少ない場合や小さな湖では、フライを投げたこともあります。バスバグやウーリーワームという物でした。しかし、これらは抵抗が大きく8番程度のフライラインが当時手に入る上限でしたので、投げるのは難しかったです。出始めの「カーボンロッド」はとても高価でしたし、グラスロッドはまだ太く重かったのでとてもしんどい思いをしました。でも、実際買ったのはグラスの方でした。カーボンは高くて買えませんでした。
その当時使用した道具類は概ね以下のとおりです。フライロッド:8フィート半の8番程度、フライリール:ロッドに合うサイズのもの、フライライン:ウェイトフォワード8番フローティング、フライ:バスバグ・ウーリーワーム・マドラーミノー・キールスカルピン・モンタナマラブー(ストリーマータイプ)のボリュームのあるものが好みでした。
実際に使用するフライについては、上記のものでほとんど全てです。色・サイズ違いはありますが、これだけで足りると思っています。針はもちろん「返し無し(若しくは潰し)」を使います。フライロッドは、8番程度と奇妙な記載ですが、自分達に合うものを夫々が自身で組み立てているためです。概ね、少し長め・一番手下位のブランクを使用して若干長さを切ってあります。風の無い日には飛距離も良く伸びるタイプですが、腰砕けのように柔らかいために強い風には太刀打ちできません・・・

 

餌釣り

これを書くと怒られるかもしれませんね。でも、ルアーやフライで釣れない日にも「餌」では良く釣れました。こういう悪い?世界に引き込んでくれたのは河口湖の某ボート屋さんです。ですが、そこの親父さんにはとても多くのことを教えて頂きましたしお世話になりました。昔はルアーは高かったです。ボート屋さんでは係留しある縄などに引っかかってしまったルアーを外して貯めていたらしく、よくそういう物を頂いていました。本当に感謝ですね。そして、そこで教えてもらった中の一つが「餌釣り」。周囲からは「邪道だ」と言われましたが、時間を掛けて釣りに行った以上、「一目会いたい」ので、手を染めてしまいました・・・
餌は「もえび」という半透明の海老でした。これを小さめのワームフックに引っ掛けて、いけすの脇にゆっくりと沈めるだけ。嘘みたいに釣れました・・・常に入れ食いって状態です・・・
ルアーで釣りをする方からは怒られそうですが、海老はどこにでもいるようですので、釣り場で調達出来ます。山中湖でも排水口のようなコンクリートの施設のあるところに沢山たまっていました・・・ また、実際に自分では試したことはありませんが「みみず」でもいけるようだと聞きました。というのは、某所で飼われていたブラックバスの飼育用の餌が「みみず」だったので、話の種に聞いてみたら・・・ということでした。
どうでしょう?餌釣り・・・